犬のストレスも、さまざま。そして、犬がストレスを感じたらいろんなサインを出しています。「カーミングシグナル」とは、犬がストレスを感じたときにストレスを自ら軽減しようとして行なうもの。いわば、ワンコのボディランゲージ。「カーミング(Calming)」とは「落ち着く」という意味。では具体的にどういったものがあるのでしょうか。
■カーミングシグナルの例
【1】固まる
動きが止まって、固まる状態。止まる、立つ、座る、フリーズする、寝転んだまま固まる。
どんなときにするの?
飼い主ができること
動かなくなったからといって、無理に動かそうとしないで!相手を落ち着かせるために決して動いてはいけない、という状況なので愛犬が次のサインを出すまでじっと待ちましょう。
【2】ゆっくり歩く、ゆっくりとした動作をする
どんなときにするの?
(→そう、あなたを落ち着かせようとしてこのサインを出すのです!)
飼い主ができること
犬があなたのことを恐れている証拠!ゆっくりと歩き、ゆっくりとした動作をしてそっと犬に近づきましょう。
【3】あくびをする
もっとも分かりやすい「あくび」!犬のサインを上手に読み取って活用しましょう。
どんなときにするの?
飼い主ができること
犬の「あくび」は、人間でいえば「ため息」「深呼吸」に近いニュアンスです。知らない人になでられたり、大きな物音がしたり、動物病院に行ったとき・・・等々、犬にとってストレスや不快感、不安感を感じさせるような状況になると、あくびをすることでその感情を表現します。
また飼い主が大好きなお散歩の準備をし始めることで興奮し、自分なりに落ち着かせるためにあくびをすることもあります。愛犬が不安がっているとき、怖がっているとき、そして少し落ち着かせたいときには私たち人間もあくびをして落ち着かせてあげましょう。
【4】しっぽをふる
ポピュラーな犬の仕草ですが、必ずしも楽しいときとは限りません。嬉しいときはもちろん、犬は興奮するとしっぽをふります。不安なときもしっぽをふるのです。また、攻撃的な犬が近づくときもしっぽをふって近づくことがあるので安易に手を出さないでくださいね。
興奮するようなことがあると徐々に犬のしっぽの一は高くなり、振り方も早く、不利幅も広くなります。また相手に威嚇するときはしっぽは垂直にはね上げられ、小刻みに振ります。不安なとき、知らない人や他の犬が近づいてきたときなどは、しっぽの位置が低くなり、不利幅も狭くなります。怖くてたまらず、逃げ出したい!なんていうときには股の間にしっぽを挟んでしまいます。
【5】鼻をなめる
よく見かける動作ですが、とても早い動きなので見分けるのが難しいですが、是非ご参考に。
どんなときにするの?
■犬は体全体で表現する
主なサインを挙げてきましたが、犬は体全体で感情を表現していて、上記のようなサインはその最たるもの。もちろん、上記以外にもまだまだ沢山のカーミングシグナルがあります。
「あ!そういえばあの時の仕草って・・・!」と思い当たることがきっとあるはず。
顔や目や耳の状態、体の動きや硬直加減を見てその子の気持ちを読みとってあげましょう。犬がどのような時にストレスを感じているのか、それをどのように表現してサインを出しているのかを日常から観察して知ることが大切です。そして、よりお互いを理解して楽しい毎日を送りましょう!